Q: どうして美容師は注文より短く前髪を切るのですか?
A: 厳しい事を言いますと…、経験が浅い美容師か、経験があっても、全く何も考えていない美容師がいるからです。
カットをする上で、考えなくてはいけないことがありまして。
前髪と顔周りのカットが、最も重要で大切です。
全部、大事なのですが、その中でも一番大事なのは前髪です。
なのに、安易に切っちゃう美容師さんが多いのも確かです。
そして、10年も20年も前に習ったデザインを、正しいと思ってそのままアップデートしてない美容師は、かなり多いように見受けられます。
僕が前髪を切る時に、何を注意するか…
●基本は、前髪が乾いてから長さを決める。
●お客さんが日頃アイロンを使うのであれば、アイロンをかけてから前髪を切ります。
●お客さんが自然乾燥が多いのであれば、自然乾燥の状態で前髪を切ります。
●横に流すのか、真っ直ぐ下ろすのかで、切り口の角度を計算します。
●毛穴の方向を見ながら、櫛で梳かして、奥行きや幅を決めます。
●顔の形、おでこの広さを考えながら、前髪の幅を決めます。(小顔効果)
●流行のシースルーの前髪では、梳きばさみは使わない(バブル時代の前髪になるからです)
●前髪の切り口をシャープにするか、柔らかい毛先にするかで、持ち上げる角度を0度〜120度を考えて切ります。
●お客さんが下を向いてる時に切ると、短くなりすぎるので、顔を上げている状態で切ります。
はい、ざっとですが
前髪を切る時に、僕が考えていることを並べてみました。
これらに加えて、個々のお客さんに合わせて、微妙にアレンジして仕上げます。
時々、「他のお店で失敗されましたー」ってくるワーホリ・学生さんがご来店されますが
「あぁ、前の美容師さん、何も考えないで、昭和のバブル時代の前髪にしちゃったなぁ」って
心の中で思うのですが。
あまり言ってしまうと他の美容師さんへの悪口になるので、言いませんが…💦
どうやって流行を勉強すれば良いか…
美容師は特に勉強してもらいたい。
僕は、雑誌読み放題プランで一通りの女性雑誌に目を通しています。
表紙だけでも勉強になります。
黄色いペンツールで書きました
↓ ↓
黒目の中心の幅で前髪にします。
幅広すぎたら、顔が大きく見えます。
深いところから前髪を取ってきてますが
毛並みの通りに梳かしてカットするので
違和感はありません。
そしてスライドカットで
シースルーを調整します。
こんな感じで、10冊くらいの雑誌を
パラパラでも良いので、要点をチェックして
流行や似あわせを勉強しましょう!